今回は憂鬱な梅雨の合間を縫って、山科にある勧修寺へ訪れました。目当ては夏の花々が咲く氷室池。
見頃を迎えた蓮や睡蓮、半夏生と色鮮やかな錦鯉の共演を楽しんできました。
勧修寺とは
勧修寺は真言宗山階派の大本山です。
正式には「かじゅうじ」、通称「かんしゅうじ」と呼ばれています。
勧修寺は醍醐天皇が母・藤原胤子の菩提を弔うために建立されました。皇室や藤原氏との関わりが深く、江戸時代には門跡寺院になりました。また、明正天皇の旧殿が宸殿や書院として残されており、外から見学することができます。
境内には下で紹介する氷室池のほか、「水戸黄門」で知られる水戸光圀が寄進した雪見灯籠や、樹齢750年を超えるハイビャクシンもあります。
※ ハイビャクシンとは
ヒノキ科の木。地に這うような形で低く生え広がっていく。
夏のメインは氷室池
夏の勧修寺でひときわ美しい場所といえば、氷室池。京都市指定「名勝」庭園にも登録されているお庭にあります。
「氷室」の名の通り、ここは氷に関わる池です。以前はここの氷を宮中に納め、その年の農業の出来を占っていたそうです。
さて、そんな歴史ある氷室池は、夏になると花々が同時に見頃の季節を迎えます。観音堂前に広がる蓮や睡蓮、半夏生などの夏の花が私たちの目を楽しませてくれるんです。
そのうち最も華やかなのは仏教とかかわり深い蓮の花。今回の訪問でメインとしていた花です。
蓮は7月中旬~8月が見頃の花です。日の出の頃に咲き始めて昼頃になると花を閉じるので、きれいに咲いている時間が短い花でもあります。そのため、夏観光のおすすめの時間帯は午前中。可能なら、開門してすぐに訪れたいところです。
私の場合、今回訪れたのが12時頃だったので、すでに花は閉じたものが多くなっていました。それでも濃いピンク色の花は新緑の中に映え、しっとりとした美しさをみせてくれました。
また、池には錦鯉が泳いでいます。
CPLフィルターを使って撮影すると、鮮やかな色が浮かび上がりました。
最後の1枚は印刷して飾りたいくらいのお気に入り。
勧修寺の夏は絵画のような美しい風景でした。
アクセス
市営地下鉄「小野」から西へ徒歩5分
市営地下鉄の1日券を使い醍醐寺・随心院などをまわれば、お得に観光できるエリアです