静かな洛北の朝。雪降る神護寺・金閣寺をめぐった

3 min

2022年最初の撮影さんぽは洛北へ。
数日前から雪予報が出ていた1月12日、JRバスを利用して神護寺・金閣寺へ行ってきました。

まずは高雄山 神護寺へ

高雄方面には京都市バスとJRバスの2つの路線があります。どちらも均一区間で運賃は230円です。
この日はひさしぶりにJRバスに乗って移動してみました。

神護寺の最寄バス停「高雄」で降りたのは8時15分頃。
開門までまだ45分あったので、ゆっくりと写真を撮りつつお寺へと向かいました。


バス停から一度、清滝川沿いまで坂を下り、赤い橋を越え、参道の石階段を上がっていきます。
途中、赤い提灯のお茶屋を見つけたり、雪被るたぬきを見つけたり。

一番大変なのは最後の最後にある、この石階段。
つるっと滑りそうな段が最後まで連なります。
「行きはよいよい、帰りはこわい」と頭の中で思わず流れるほど、慎重に上がっていきました。

神護寺ってどんなところ?

神護寺は京都市の北西、高雄山にある山岳寺院です。近くには清滝川が流れ、紅葉の名所として知られています。
その歴史は古く、平安京遷都を推し進めた和気清麻呂によって8世紀の末に建立されました。天台宗開祖の最澄がこの寺社で日本初の灌頂(※)をおこなったとされています。また真言宗開祖の空海が住坊を構えるなど、平安時代初期の仏教史で避けては語れない寺社のひとつです。
また、日本史の教科書に載っている伝源頼朝像伝平重盛像も神護寺所蔵の品です。

※ 灌頂(かんじょう)
密教において重要な儀式。師より法門を授けられ、仏菩薩との縁を結ぶという

参考:弘法大師霊場 遺迹本山 高雄山神護寺

2022年初詣は神護寺さんで

今回初めて伺った神護寺。
開門とほぼ同時に入ったため境内にはほぼ人はおらず、雪だけが深々と降りつもっていました。

境内をあらかた散策をし、いよいよ本堂にお詣りへ。

神護寺のご本尊は平安時代作、国宝 木造薬師如来像
どっしりとした雰囲気の仏さまです。随分と太ももを強調する彫り方なんだなぁとぼんやり考えながら見ていました。あとで調べてみたら、これは平安時代前期の仏像の特徴(貞観様式)なんだそうです。

しばし御本尊を遠めに見ていると、ご住職から「内壇もどうぞ中へ」と声をかけていただきました。
さらに「どこからお出でですか」と。
住んでいるのは京都なんですが、と私が続けたのは出身地の話です。
実は神護寺の開山である和気清麻呂は岡山県和気町出身とされています。
私も出身は岡山県。小学校の社会科で吉備真備、雪舟などと並んで日本史に残る岡山ゆかりの偉人として勉強した記憶がありました。
そういったこともあり、神護寺は以前から来たかったとお話しすると微笑んでいろいろお話してくださいました。

神護寺で御本尊の左右に祀られる像の中には鎌倉時代や江戸時代のものがあります。
戦火などから残った寺宝のひとつのはずですが「ほこりをかぶってしまっているでしょう」と。
話を聞くと、万が一の欠損など防ぐため、お寺の関係者でも煤払いなどしないように指導があるのだそうです。「年に一度もないのか」と尋ねると「そうです」とのお答えでした。
文化財に登録されると扱いが難しいとは聞いたことがありましたが、そこまでとは。
価値あるものだけに痛し痒しだなぁと感じたお話でした。

なお、その際「応仁の乱」というワードが出てきて内心「さすが京都や……」と思ってしまいました(笑)
(※注 ほんまもんの京都人は「先の戦」といえば応仁の乱(1470年前後)まで遡るという県民ネタがあります)

本堂を後にし、最後に地蔵院に向かいます。
ここは境内から南西方面、清滝川を挟む谷筋が一望できる場所。
厄除けのかわらけ投げもできます(この日の瓦は拝観券売り場もしくは本堂にて購入)。

ありがたいことに、このときちょうど雪が一度やんでくれました。
おかげで雪霞も一瞬抜け、音が吸い込まれそうな深山幽谷を思わせる風景を楽しむことができました。

栂ノ尾 西明寺にも行ってみよう

神護寺を後にし、続いて向かったのは栂ノ尾 西明寺です。
こちらも伺うのは初めて。

時刻はすでに10時過ぎ。
日が昇ってきたことで雪が解けつつあり、恐る恐る石段を下り、再び清滝川沿いへ。
指月橋を渡って、参道へ入ります。

西明寺ってどんなところ?

正式名称を「槙尾山 西明寺」といいます。洛北の三尾(高雄、槙尾、栂ノ尾)のひとつとして知られる古刹です。
神護寺の別院として創建され、戦火で荒廃しつつも、江戸時代に再興。現在の本堂は徳川5代将軍綱吉の母・桂昌院の寄進によって再建されたものです。

参考:槙尾山 西明寺公式サイト|真言宗大覚寺派

こじんまりとした落ち着くお寺

西明寺もまた秋の紅葉が人気のお寺のひとつです。参道から境内に入るとやはりモミジの木が目立ちます。

さて、まずはご本堂へ。
ここで目を引いたのは、堂内の組木。お堂の中は撮影できないので写真はないのですが、堂内が四間に分かれており、それぞれがよくある障子の襖でなく組木の壁で仕切られていました。そのため中に入ると想像よりも広い空間に感じられます。晴れの日ならば組木越しの影もきっと美しいことでしょう。また、夏に伺いたくなるお堂でした。

さて、お堂の東側にはもうひとつの見どころ、苔のお庭があります。
雪はすでにだいぶ解けていましたが、奥の山を借景にした素敵なお庭です。赤い実の万両が庭に彩を添えていました。

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まだ積もってる! 雪の金閣寺へ

高雄の神護寺、栂ノ尾の西明寺ときて、普通ならば三尾の残りであり鳥獣戯画で有名な高山寺にいくところ。
ですがこの日のメインはあくまで雪景色です。西明寺でもだいぶ溶けかかっていたので他にどこか探していると、まだ金閣寺に雪が残っているよう。
すぐに折り返し、京都駅方面のバスに乗り、金閣寺へ向かいました。

金閣寺ってどんなところ?

金色に輝く舎利殿が有名な金閣寺。その名称は通称で、正式には「鹿苑寺(もしくは鹿苑禅寺 金閣舎利殿)」といいます。
室町幕府の3代将軍足利義満の山荘「北山殿」を死後、禅寺として開山したお寺です。
現在では世界文化遺産のひとつとして国内外で知られる、京都のランドマークのひとつになりました。

参考:金閣寺 | 臨済宗相国寺派

久しぶりに見る雪化粧

山から市街地へ入ると、やはりもうほとんど雪は残っていません。ライブカメラで確認しているのに、本当に雪が残っているか不安になるほどでした。
しかし、出迎えてくれたのはそんな不安を吹き飛ばす美しい風景でした。

庭にこそ積雪は残っていませんでしたが、屋根にうっすらと雪が乗ることで、金色が普段よりも明るく見えます。

京都にいれば一度は見たいといわれる雪化粧の金閣寺。
雪の散策を締めくくるにふさわしい光景でした。

アクセス

神護寺

西明寺

金閣寺

milpootabi

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まさとあやりの2人組。写真を撮ることが好きな旅人です。奈良県に住んでいるので関西の情報が多め。コロナ前は東南アジアメインで海外によく行っていました。

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