僕は2013年2月~9月まで、7か月間カナダのトロントという街に語学留学に行きました。トロントはカナダ最大の都市で、人口約260万人。周辺に住む都市圏人口は約550万人という大都市です。260万人は日本では大阪と同じくらい、550万人は京都・大阪・神戸の人口を合わせたくらいです。
カナダの首都はオタワなのでトロントは政治的には中心地ではありませんが、経済面では国家の中心的な存在であって、世界各地から来た人々が住んでいる多様性に溢れた街です。
スポーツはメジャーリーグやアイスホッケーのチームなどがあり、世界三大瀑布とも言われるナイアガラの滝や紅葉が美しいメープル街道のような有名な観光地もあります。
僕がなぜこの街を選び、どのような目的を持っていたのか。生活する中でどのような変化があったのか。そして帰国後どう変わっていったのか。について、書きたいと思います。
なぜカナダのトロントだったのか
実を言うと、留学は僕がどうしても行きたくて行ったものではありませんでした。海外に興味はありましたし行ってみたいとは思っていました。でも、それは「いつか行ってみたい・・・」くらいの弱い気持ちでした。
しかし、過去に海外留学を経験していた母親が、「今の時代、英語くらいできなくてどうするの!」と思っていたため、「行きなさい!」と言ってくれたのです。その当時は、「なんで今カナダなんて行かないといけないんだよ」と乗り気ではありませんでしたが、母主導で話が進んでいきました。カナダという国を決めたのも母でした。
母がカナダを選んだ理由は2つありました。1つ目は治安がいいため。2つ目が英語の訛りが薄いため(=発音がきれいなため)。そして、カナダ国内のどこの街に行くかは僕が決めました。理由はとても単純で、メジャーリーグの試合が見れるからでした。僕は日本でも中日ドラゴンズのファンで、北海道から沖縄まで、多い年は年間40試合ほど応援をしに行きます。カナダでメジャーリーグの球場があるのはトロントだけなので、迷うことなくすぐに決めることができました。
留学先を決める理由って人それぞれだとは思うんですけど、「〇〇という学校に行きたい」「〇〇という文化が気になる」「〇〇を経験したい」とか、しっかりした理由なく、「ただ野球が見たい!」だけで決めるのもアリだと僕は思います。勉強や就活に向けて、というような理由で選ぶことも大切かもしれませんが、結局はそこに行く本人がワクワクしながら行くことができて、楽しい生活を送ることが1番大切だと思います。
そして、行ってみればどんなところでも必ず学ぶこと・感じることはあるので、直感で選ぶのも1つの選択肢だと僕は思います。
トロントに行くことに決めた後、野球以外にどんな目的を持ったのか
トロントに行くことを決めたとはいえ、もともと語学留学かつ野球の試合が見たいために選んだ場所だったので、英語の勉強をすることと野球観戦以外に特にやりたいことを持っていたわけではありませんでした。
しかし、大学を休学して留学をするにあたり、何らかの成果報告レポートを大学に提出しなければならないことがわかりました。それを作成するにあたり、何らかなアカデミックなこともしなければならない状況になったのです。
僕は以前から旅行が好きで当時国内旅行業務取扱管理者の資格をとっていましたし、留学をした2013年は初めて訪日外国人が1000万人を突破した年でもあったためインバウンド対策が叫ばれていた年でもありました。そのため、カナダの観光対策や整備状況から見た日本のインバウンド対策の長所・課題・対策をまとめてみようと思いました。
ひとまずは語学・野球・そしてインバウンドをテーマに留学をすることになりました。