2020年7月24日から開始しているgo to トラベルキャンペーン。10月1日からはさらに、旅行代金の15%にあたる金額を「地域共通クーポン」として付与されるようになりました。
タイミングよく10月初旬に旅行することになっていた筆者も、早速使ってきましたよ!
この記事では筆者の体験をもとに、地域共通クーポンを実際に使ってみて気づいたポイント、今後使用するなら気をつけたいポイントをご紹介します。
※ 当記事は10月4・5日に地域共通クーポンを利用した個人の感想です。利用可能な場所・条件などは随時、追加・変更される場合があります。ご自身の旅行の前に、go to キャンペーン公式サイトより情報をご確認ください。
地域共通クーポンの概要(使えるエリア・場所など)
go to トラベルとは新型コロナウイルスの感染拡大によって打撃を受けた観光業の支援事業として、国が行う支援事業です。
10月1日からは日帰り・宿泊にかかわらず、旅行代金の35%が割引、15%相当が地域共通クーポンとして付与(※1)されます。
地域共通クーポンは1,000円ごとの発行です。旅行代金の15%に四捨五入が行われ、発行額が決まります。
例えば、1人22000円の旅行代金の場合は以下のようになります。
- 35%の7700円の割引
- 15%相当額は3300円。1000円未満が四捨五入され、3000円が地域共通クーポンとして付与
また、地域共通クーポンには利用に制限があります。主な注意点は下記のとおりです。
- 利用エリアは宿泊先が属する都道府県、およびその隣接都道府県
- 使用できるのは宿泊日とその翌日
- 使用場所はGo To トラベル事務局の登録を受けた店舗・施設に限られる
- 紙クーポンと電子クーポンの2種類がある
- お釣りが出ない
- 地域共通クーポンを使用し購入した商品・サービスの返品の際の返金はできない
※1 支援額に上限あり。宿泊を伴う場合は1人1泊あたり上限20,000円、日帰りの場合は1人あたり10,000円。
今回私が使った旅程について 城崎温泉1泊2日
今回は、10月4日・5日に1泊2日で兵庫県豊岡市の城崎温泉を訪れました。
私の旅行内容を地域共通クーポンの条件に当てはめると、以下のようになります。
- 1泊2日 自家用車を使った温泉+ドライブ旅行
- 使用期限: 10月4日(宿泊日)と5日(宿泊日翌日)の2日間
- 使用可能エリア:兵庫県およびその隣県(京都府、大阪府、岡山県、鳥取県、徳島県)
- 受け取り:宿泊先でのチェックイン時に紙クーポンを発行
実際に使ってみて気になったところ
使える場所が限られる。現状、道の駅では使えない
地域共通クーポンが使用できる場所は、Go to トラベル事務局の登録を受けた店舗・施設です。
しかし、この記事を執筆している時点(10月6日時点)では申請しているものの登録完了されていない施設も多いそうで、実際現地に行ってみるとまだまだクーポンが使える施設が少ないように感じました。
都市部での観光なら多くの選択肢があるのですが、これは地方への観光となるとそうはいきません。事務局が公開している登録店舗を検索しても、ひっかかるのはコンビニとスーパーマーケットだけなんてこともしばしば……。
また、ドライブやツーリングの休憩地点としてよくお世話になる道の駅もクーポンは利用できませんでした。その土地ごとの特色溢れる食材やおみやげがふんだんに揃う場所なだけに、筆者としては相当ショックでした。
さらに、クーポンが使える店舗・施設であっても紙クーポンのみ利用可能と表記しているところも多く見受けられました。
クーポンが使用できる店舗・施設が少ない現状を併せると、結果として電子クーポンの利用を予定されている方は使用場所に大きな制限がかかってしまうようです。
クーポンを入手してから、使える時間が意外と短い
意外と盲点なのが、使える時間が短いという点です。旅程の1日目はほぼ使うタイイングがないくらいです。その理由はクーポンの発行場所にあります。
紙クーポンの発行を受ける場合、発行場所は宿泊施設です。多くの施設ではチェックイン時間は早くても15:00スタート。初日観光してから宿へ向かうとなれば16:00~17:00にチェックインする方も多いでしょう。この時間にようやくクーポンを入手することになるのです。
仮に16:00にチェックインしたとして、宿泊施設での夕食が1時間30分、入浴1時間、22:00には睡眠などと計算していくと初日に使用できる時間は3時間30分ほど。さらに言えば、観光地のおみやげ店は閉店時間が17時もしくは18時と早いことも多く、使用できる時間は更に短くなりがち。
このため、旅程1日目のほとんどはクーポンを使用できるタイミングがなく、多くの場合でクーポンを使用するのは2日目以降となります。
そうなると気になるのが帰りの時間。公共交通手段での長距離移動がある人はクーポン利用エリア外に出るまで使い切る必要があるからです。特に1泊2日での旅行を予定している人は要注意。自家用車やバイクなど帰路も自分で利用可能施設を探せるならば問題ありませんが、そうでない人はこの後ろの時間も大きな制限となります。
復路の出発までに余裕がない方は限られた店舗・施設の中で使い切れるよう、事前に目星をつけておくことをおすすめします。
考えすぎて使いきれなくなるかも
限られたエリア、施設、時間の中でのみ使えるクーポンです。
いろんなおみやげを買うなどこまめに使うよりも、一定額以上のモノ・コト消費に使ってしまうほうが、使い切りに困るなどといった状況を回避できると思います。
新型コロナの影響で、普段よりもストレスの多い2020年にようやく行ける旅行です。地域共通クーポンは、自分のためにドーンと贅沢に使ってリフレッシュしましょう!
こんな使い方が良いかも!
普段より高級なものを購入してみる(海産物・和牛・お酒など)
旅行代金の15%相当と、意外と付与額の大きい地域共通クーポン。
ならば、普段よりも高級・質の高いものの購入に当ててみてはいかがでしょうか。たとえば和牛や、これから旬を迎える蟹、高級フルーツ、お酒などはおすすめ度高し! 各地の特産とも重なって、贅沢なおみやげになりますよ。
私たちは現地のワインと丹波産チーズを購入し、帰宅後にも旅行の余韻を楽しめるようにしました。
おみやげは飲食物の他にも、各地の民芸品・工芸品もおすすめ。
今回私たちが行った城崎温泉なら、豊岡鞄。
全国的に有名な観光地なら、沖縄の琉球グラス、東京の江戸切子などなど。ファンの多い漆器や焼き物も、ご自身へのおみやげとして、家族へのおみやげとしていいですね。
現地ならではの体験をしてみよう(着物レンタル、アウトドアなど)
地域共通クーポンを使うにあたってお得感が高いもののひとつが、旅先での体験。
京都で着物レンタルをして趣ある風景と写真を撮ったり、北海道の釧路湿原でカヌーに乗って広大な自然を実感したりと、非日常の体験には魅力がいっぱいです。
こうしたものはどうしても体験料がそれなりにするものですが、地域共通クーポンを使えば普段よりも格段に安く、場合によってはほぼ追加費用無しでそうした体験に参加することができるようになります。この機会に、これまでの旅行よりさらに一歩踏み込んだ魅力に出会ってみてはいかがでしょうか。
また、沖縄美ら海水族館や大阪・海遊館、九州鉄道記念館など観光施設でも入場料にクーポンを使用できる場所があります。お子さま連れの家族旅行で膨らみがちな観光施設への入場料もこのクーポンが負担を軽減してくれますよ。
レンタカー代やガソリン代に充てる
おみやげの購入や観光地でのレストランでの使用に目が行きがちですが、実は地域共通クーポンはレンタカー、バス、タクシーなどの一部交通手段の他、ガソリンスタンドでも使用することができます。
新幹線+宿泊のプランを購入し、現地での足はレンタカー。車の返却時に必要なガソリン補充に地域共通クーポンを使う、なんて節約の仕方もありかも。もちろん自家用車を利用する人はさらに交通費が浮くことになります。
余ったクーポンの使い道としても、頭の片隅においておくと良いかもしれません。
まとめ:事前に情報をしっかりチェックしよう!
現在のところ使用できる施設・店舗の少なさが目につくなど、ちょっとクセのある地域共通クーポン。しかし、旅行代金の15%相当が還元されるのは大きく嬉しいものです。
今後も更新されるであろう情報を事前にしっかりチェックして、素敵な旅行をお楽しみください!